燕岳山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者(視障)
4名
健常者
5名
1
平成15年8月22日〜24日 燕岳 合計17名 会員外 障害者
1名
健常者
7名
  コースタイム:
 8/23 中房温泉(8:15)…第1ベンチ(9:10,9:35)…第2ベンチ(10:15)…富士見ベンチ
     (12:25,12:55)…合戦小屋(13:35,14:00)…合戦の頭(14:25,14:30)…
     燕山荘(15:35)
 8/24 燕山荘(5:20)…燕岳(5:55,6:05)…燕山荘(7:35)…合戦小屋(8:45,9:05)…
     中房温泉(13:20)
天候:8/23 晴れ
    8/24 晴れ

 22日の金曜日夜新宿を出発して、村井駅の近くにある信州健康ランドで泊まる。ここは、各種の風呂があり、仮眠室で朝まで泊まることができるため、夜行では疲れる人などにお勧めの場所です。

 23日の早朝、健康ランドを出て、各駅停車で穂高駅へ移動。そこからタクシーで中房温泉に行く。中房温泉から、いよいよ急登の始まりです。とにかく、登りはスタートが肝心。意識して、スローリー、スローリーで登る。歩き始めから1時間ほどで、第1ベンチに到着。第1ベンチには、冷たくておいしい水が流れる水庭がある。中房温泉で入れた温かい水を入れ替える人もいた。ここまで、Nさんが遅れ気味だったが、ここで休んでからは、順調に進むようになった。

 第2ベンチ、第3ベンチと急登にあえぎながらも、順調に高度を稼ぎ、富士見ベンチの到着。ここでお昼にする。今日は天気がよいのだが、残念ながら富士山は見えなかった。他の登山者と、うっすらと見える「あれが富士山かな?」と目を凝らしたが、確信は持てなかった。

 富士見ベンチを過ぎ、少し急登を頑張ると、尾根は緩やかになり、ほどなく合戦小屋に到着。ここは、スイカが超有名だ。1切れ800円だが、二人で分けて食べることにして、何人かがスイカに食らいついた。お昼の代わりにうどんを食べる人もいた。

 ここから合戦沢の頭まではひと登り。ただ、ここからいよいよ高山植物が登場する。コウメバチソウやハクサンフウロなどが楽しませてくれる。合戦沢の頭に着くと、急に視界が開ける。燕岳も、今日登る燕山荘も、そして餓鬼岳や大天井岳とともに槍ヶ岳もよく見える。そして、ここからは高山植物がぐんと増えてくる。ミヤマアキノキリンソウやトリカブト、トウヒレンの仲間も咲いている。タカネニガナやミヤマリンドウなど、次々に楽しませてくれる。仕上げは、燕山荘手前のお花畑だ。トリカブトやハクサンフウロに混じって、ヒメコゴメグサがかわいい花を付けている。先に着いた人たちは、早く来い早く来いと呼ぶが、このお花畑を楽しまないで通り過ぎるわけには行かない。

 燕山荘について、小屋やテントの受付をすませ、生ビールで乾杯だ。小屋では、夜、バイオリンコンサートがあり、女性陣は美しい音色を楽しんだらしい。夜、外に出ると、6万年ぶりに大接近している火星が赤々と輝いている。持ってきた望遠鏡を三脚にセットして見るが、酔っぱらっているせいか、どうもピントが合わない。それでも、点よりは大きな火星を見て、満足満足。天頂には白鳥座が翼を広げ、天の川がゆったりと流れていた。

 翌日早く起きて、朝食を済ませ、山頂に向かう。風もあり、とにかく寒い。途中からコマクサが何とか咲いていてくれた。もう時期を過ぎているため、花が少し黒ずんでいる。それでも、咲いていて良かった。他には、白いトウヤクリンドウが、これから花を咲かせようと、すっくと蕾を立てていた。全員、山頂に到着し、寒い中で剣はどこだと確認しあったり、記念撮影をしたりと忙しく動き回るが、さすがに寒さに耐えきれず、早々に山頂を後にする。

 小屋に戻って、パッキングをすませ、素晴らしい展望に別れを告げて、下山にかかる。急な下りを、サポートを交代しながら、ゆっくり下る。中には、ちょっと冒険をしたくて、勢いよく下る強者もいた。若者とそれに付き合う視覚障害者のおじさん、名コンビは元気に下っていった。中房温泉に着いて、温泉で汗を流し、山行の余韻を感じながら、車中の人になる。流れゆく山の景色を楽しみながら、楽しかった思い出などで、話の花を咲かせていた。参加したみなさん、本当にありがとうございました。

記:網干

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