火打山山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者(視障)
3名
健常者
10名
1
平成16年10月2日〜3日 火打山 合計 13名 会員外 障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:
 10/2 笹ヶ峰(11:05)…黒沢橋(12:05)…十二曲がりの上(13:35)…
     富士見平(15:05,15:10)…黒沢池ヒュッテ(16:00)
 10/3 黒沢池ヒュッテ(6:25)…高谷池(7:45,8:00)…火打山(10:15,10:25)…
     高谷池(12:10,12:45)…富士見平(13:55)…黒沢橋(16:35)…笹ヶ峰(17:20)
天候:
10/2 晴れ後
    曇り後雨
10/3 曇り後雨

★10月2日
 妙高高原駅が近づくにつれて、飯縄山や黒姫山、妙高山が見えてくる。奥の方には戸隠山も見えてきた。素晴らしい青空が広がっているが、妙高山には、少し白い雲がかかり始めているのが気がかりだ。

 タクシーで笹ヶ峰まで入り、登山道を歩き始める。先程まで素晴らしい天気だったが、黒沢橋に着く頃には、すでに上空は雲に覆われていた。しかし周囲は、赤く染まったナナカマドやカエデが美しい。時折歓声が聞こえる。斜面をトラバースし、急な十二曲がりは、ジグザグに登っていく。帰りに数えてみたら、カーブは間違いなく12回あった。

 十二曲がりを過ぎると尾根上を行くが、すぐに急な岩場が出てきた。そこは視覚障害者のみなさんにも手を離して、岩に掴まって登ってもらう。登山道は、ぬかるんでいて滑りやすい。とうとう、雨がポツポツと降り始めた。

 富士見平で高谷池に行く道を分け、滑りやすい斜面を下り気味に歩く。ようやく黒沢池の湿原に下り、木道を快適に歩く。視覚障害者のAさんが、数年前に来たときよりも、ずっと楽に登れたことを喜んでいた。Aさんのひたむきな努力が、少しずつ実ってきたのだろう。

 黒沢池ヒュッテに着き、テント組と小屋組に分かれて、受付をすませる。テント組は、雨が心配だが、気楽に大笑いしながら、食事を取り、眠りについた。

★10月3日
 翌朝起きると、曇っているが一部に視界もあり、昨晩よりは天気が良いようだ。小屋の人たちは、食事の時間が30分ほど遅れ、5時30分から朝食となる。食事のメニューは、この小屋の定番、クレープだ。テント組は簡単な食事だったので、うらやましい。

 予定より遅れて6時25分に小屋を出発する。少し登って振り返ると、小屋の周りから大倉山方面の斜面が、色とりどりに染まって美しい。晴れていたら、どんなにきれいでしょうか?

 茶臼山を越え、高谷池に飛び出す。池の周囲はガスがかかって、残念ながらなにも見えない。木道を歩き、大きな岩がゴロゴロする歩きにくいところを、岩をぬいながら登っていく。登り着くと、そこは日本庭園のような所々に岩が点在する美しいところだ。さらに行くと、天狗の庭に着く。ここは晴れていれば、火打山を池塘に映し、素晴らしいところだが、今日はガスに巻かれて、なにも見えない。それでも、幻想的な雰囲気を作り出している湿原を楽しむ。

 天狗の庭から、緩やかな登りを進む。何人かの人は、登山道の脇にザックを置いて、身軽になって登る。雷鳥平を過ぎると、斜面が崩れないように板で抑えた道を登るようになる。夏はお花畑のところだ。今回は、シラタマノキやコケモモが実を付けていた。コケモモは、熟していて、食べ頃だった。
 10時15分、ようやく山頂に到着。天気が良ければ、北アルプスや戸隠の山々、そして焼山、妙高山などの山が見えるのだが、ガスに巻かれてなにも見えない。Sさんは、カステラを持ってきて、振る舞ってくれた。テント組は、朝食が早かったこともあり、おなかを空かせて、カステラをはじめ、行動食を出してくれた人に群がっていた。

 記念写真を撮影して下山にかかる。雨ではあるが、登山者は多い。いろんなパーティーとすれ違いながら、下っていく。デポしたザックを背負い、さらに下る。高谷池ヒュッテのテント場の近くで昼食にする。暖かなコーヒーがおいしかった。

 ここから富士見平までのトラバース道は、岩や木の根を何度も越えるため、とても疲れるところだ。しかも、足下はぐちょぐちょになっている。苦労して、1時間10分後にようやく富士見平に到着。ここからも、滑りやすい道を慎重かつ大胆に下り、黒沢橋についてホッとする。ただ時間が過ぎて、もうバスがないため、TさんとHさんに先に下ってもらって、タクシーを呼んでもらうことにする。

 途中、沢を2度渡るところがあったが、他はほとんどが木道のため、コースタイムどおり40分で笹ヶ峰に着いた。水道で雨具や靴の泥を落とし、タクシーを待つ。寒冷前線が通過したのだろう。とても寒い。タクシーに乗り込み、暖房を入れてもらい、夜道を妙高高原駅に向けて飛ばしてもらった。

記:網干

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