矢岳山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者(視障)
0名
健常者
8名
1
平成18年11月12日 矢岳 合計 9名 会員外 障害者
0名
健常者
1名
  コースタイム:ゲート(9:30)…登山口(10:40,10:45)…矢岳(12:45,13:20)…
         フナイド尾根の分岐(14:40)…大反山(15:10,15:20)…若御子山(15:40)
         …武州中川駅(17:00)
天候:
晴れ一時雪

 西武秩父駅から9人乗りのジャンボタクシーで矢岳方面に向かう。運転手さんは、この道が初めてだったようで、少し不安があったようだ。ガードレールもない細い道を登っていくと、ロープの張られたゲートに到着。ここから歩き始めることになる。

 林道を歩きながら、今回は視覚障害者がいないので、どうも手持ちぶさただなという意見が飛び出す。確かに、その点で気を配る必要がないので、楽な反面物足りなさも感じた。

 周囲の紅葉は、なかなか素晴らしい。上空には強風に飛ばされた落ち葉が、太陽の光を付けて輝きながら舞っている。なかなか見ることのできない光景だ。

 秩父橋を過ぎ、林道をいくつかカーブすると、「矢岳登山口」の案内板があった。今回は、リーダー養成が目的のため、道が不明瞭なことを承知して、案内板に従わず、そのすぐ脇に付けられた道に入っていく。

 植林帯に付けられた道は、最初はしっかりしていた。しかし、次第に雑木の林になってくると、道は判然としなくなった。事前に1/25000地形図に付けたルートの通り行こうとするが、尾根をまたぐところが急なため、尾根と尾根の間の斜面を登ることにする。落石に注意しながら登っていくと、左手に大きな岩場が出てきた。その右を登っていくと、尾根上に飛び出した。
 たぶん、この尾根が北西側に細長く伸びた1,170m付近の尾根だと思われる。細い尾根から幅が広くなった斜面をやや斜めに登っていく。この付近には、赤テープもあった。少し岩が混じってきた小さな尾根をさらに登っていくと、矢岳の山頂に飛び出した。何の変哲もない尾根の一角という感じの小さな山頂だったが、ルートファインディングしながら登頂した喜びに、みんなが握手をしあう。

 山頂から少し下った広いコルで昼食にする。HさんとYさんに、コンロでお湯を沸かしてもらって暖かいものを流し込むが、それでも底冷えがしてくる。青空も次第に厚い雲に見えなくなってきた。

 昼食場所をあとにし、歩き始めると雪が舞い始めた。みんな、今年初めて見た初雪だったので、感激する。しかし、寒さは身にしみてくる。
 山頂からの下りは、かなり急で、滑らないように注意しながら下る。急なところを下ると、次第に道は歩きやすくなってきた。順調に歩き、デンゴー平やフナイド尾根の分岐を過ぎ、鉄塔のすぐ下にあるクタシノクビレから、大反山に登る。ここは、大反山を巻くルートがあったのだが、登ることしか頭になく、巻き道を見落としてしまった。これが、その後、道に迷う最初のつまずきになってしまった。

 大反山を過ぎ、祠の脇を通って急なところを下っていくと、若御子山に到着した。ここから北西方向に下ってみたが、赤テープもなく、傾斜もかなり急になってきたため、引き返すことにした。若御子山から北側に下りる赤テープを見つけたが、ものすごく急なため、メンバーの疲れ状況なども考えると、大反山か、その近くまで戻って、正規のルートを探すことにする。登り返しは、疲れた体に応えるが、太陽が山陰に沈み、薄暗くなってきたので、のんびりはしていられない。

 祠を過ぎたコル状のところで、Nさんが赤テープを発見した。このテープをたどってみると、安全なところを下っている。道ははっきりしていないが、間違いなく地図に書かれたルートだった。しばらく下ると、大反山の巻き道に合流した。この道は、しっかりした道で、もう迷うところはなかった。予定より30分遅れの17時に武州中川駅に到着した。
 標高1,357mの目立たない山であったが、ルートファインディングが難しく、また7時間30分も歩き続けたことで、充実感のある山行になった。

記:網干

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