安達太良山個人山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者
1名
健常者
3名
1
平成20年2月10日〜11日 安達太良山 合計 4名 会員外
(賛助員含む)
障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:
2/10 奥岳(12:20)…くろがね小屋(15:20)
2/11 くろがね小屋(7:30)…安達太良山(9:05-9:55)…薬師岳展望台(11:05)
天候:2/10 晴れ時々曇り、2/11 快晴

★2月10日
 今朝まで降っていた雪も止み、青空が広がってきた。上野駅から各駅停車で3回乗り換え、二本松に向かった。車窓からは、安達太良山のたおやかな峰が望まれた。二本松から乗ったタクシーの運転手さんは、とても楽しい方で、東京の電車の乗り換えなど、とても詳しかった。帰りに同じタクシー会社の別の運転手さんに聞いたら、1年に何度か舞台を見に行くのだとか。どうりで詳しいわけです。
 奥岳のスキー場の脇に付けられた夏道を登っていく。馬車道(たぶん林道のこと)を使わず、トレースのしっかり付いた登山道を登る。用心のためにワカンを持ってきたが、使うことはなかった。高度を稼ぎ登っていくと、下界の風景が広がってくる。さらに登ると、勢至平に飛び出した。正面に箕輪山が望まれた。今回、一緒に来たMさんと同じ名前で、Mさんは興味津々だった。山スキーをするには、素晴らしい斜面を持った山だ。さらに行くと、鉄山や安達太良山の山頂も見えてきた。勢至平を過ぎると、登山道は斜面をトラバースするようになる。踏み後は狭く、右側は斜面となっているが、雪が柔らかく、踏み後を踏み外しても、雪に潜るだけで転落することはないので、一部急なところを除いて、全盲のIさんには、ダブルストックで歩いてもらう。
 谷間にくろがね小屋が見えてきた。小屋に入ったあと、外に出て、ピッケルを使った滑落停止の練習をした。何十回も練習して体で覚えなければ、とっさの時には止められないが、形だけでも覚えてもらえたかと思う。
 温泉に浸かり、恒例のカレーライスをお代わりして、ここまで抜きつ抜かれつして来た、青年と話をしたりして、寝床に付いた。

★2月11日
 朝食が6時30分だったため、出発は7時30分になった。今日は素晴らしい天気だ。鉄山に朝日が当たってわずかに色づいていた。少し急な斜面を登ると、長く緩やかな登りになる。眩しい朝日が私たちを温めてくれる。純白の雪面には野ウサギが自由奔放に足跡を記している。太陽の両側には、幻日が現れていた。ベール状の薄い巻雲があるのだろう。
 しばらく登ると、背後には蔵王の山々が見えてきた。さらに一つ尾根を越えると、安達太良山の山頂が見えてきた。白一色の雪面をトラバースして、さらに一つ尾根を越え、山頂の直下に到着。那須方面や日光方面、そして和尚山がよく見えた。
 少し遅れて着いたMさんとYさんを待って、山頂を往復する。急な部分があるため、慎重を期してアンザイレンして登る。山頂に到着すると、今まで見えなかった磐梯山が、きれいな三角錐の山容を見せていた。その右手には、飯豊連峰がはっきりと見えている。さすがに真っ白だった。その右手には、西吾妻山から続く吾妻連峰が連なり、箕輪山、鉄山を経て、この安達太良山につながっている。二本松や郡山の盆地は雲海の下だった。その向こうには、阿武隈山地が広がっている。那須連山や上越の山々も見え、360度の大展望だ。ここまで同行した青年と写真を撮って、下山にかかる。山頂付近は、やや岩混じりだ。広い稜線は、吹雪いていたらどちらに進んで良いか迷うところだ。今日は素晴らしい天気で、迷いようがない。広大な雪面を快適に下り、樹林帯に入っていく。薬師岳の展望台に着くと、安達太良山の白くたおやかな峰が広がっていた。ここから下は雲海で、下界は曇っていたらしい。そろそろ疲れが出てきたことと、時間が大分オーバーしていたため、ゴンドラで下ることにした。
 無風快晴という最高の天気に恵まれた二日間でした。ただただ山の神様に感謝です。

記:網干

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