皇海山山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者
2名
健常者
7名
1
平成21年5月10日 皇海山 合計 9名 会員外
(賛助員含む)
障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:皇海橋(11:30)…二俣(12:05)…不動沢のコル(13:55-14:05)…
         皇海山(15:20-15:35)…不動沢のコル(16:20-16:30)…皇海橋(18:05)
天候:
快晴

 沼田駅で全員降りたと思ったら、一人だけ見あたらない。もしかして、下り忘れてしまったの? 本人うっかり、こちらは声かけ忘れ、お互いにしまったと思い、こちらから電話をかけ、上牧駅で降りてもらったが、そこにはタクシーがない。残念ながら、下り忘れた方にはあきらめてもらって、沼田駅に集まった9人でジャンボタクシーに乗り出発することにする。

 尾瀬に向かう国道120号から別れ、悪路で有名な栗原川林道へと入っていく。谷川がスッパリと切れ落ちているが、ほとんどガードレールもない。高所恐怖症のAさんは、身の縮む思いだったようだ。しかし、運転するのは、プロのドライバー、対向車とのすれ違いも難なくこなして、沼田駅から1時間半以上かけて皇海橋に到着。タクシーには、帰ってくるまで待ってもらって、歩き始める。

 足下には、あまり見慣れないスミレの仲間がたくさん咲いている。名前は分からないが、花弁の色が比較的濃いスミレだ。新芽が出て間もないカラマツの林を緩やかに登っていく。

 二俣で休憩したいという意見もあったが、出発が遅く、帰る時間を考えると、頻繁な休憩は難しい。もう少し先まで頑張る。しかし、少し歩いたところで、Fさんがシャリバテのようなので、登山道の脇でお昼にする。

 この道は不動沢に添って変化があり、楽しい道だ。何度か沢を右へ左へと渡り、少しずつ傾斜を増し、沢の上流へと登っていく。小さな滝の上を通過するところは、落ちると大けがをするので、慎重に登る。雪渓の残るところを通過すると、沢から離れ、傾斜が一気に増してくる。木の根っこや張られたロープに掴まって、ぐいぐいと身体を持ち上げていく。急なだけあって一気に高度を稼ぐ。上の木々の間に青空が見え始めてきた。傾斜が落ち始めると、不動沢のコルに到着した。

 不動沢のコルには、単独行の方が休憩していた。コルからは、鋸山が天を突く鋭角の峰を持ち上げていた。

 休憩時間も短めとして、山頂に向かう。この稜線には、残雪がかなり残っていて、一箇所だけ完全に凍ったところがあったが、軽アイゼンを出すほどのこともなかった。途中、急なところが一箇所あったが、それもクリアし、山頂へと向かう。ふり返ると、鋸山のギザギザの稜線と、その右手に袈裟丸山がよく見える。さらに右手奥に見える山は、赤木山ではないかと思われた。

 傾斜が落ちて、残雪の上をしばらく歩くと、ようやく山頂に到着した。山頂からの展望はよくないが、木の間から奥日光の白根山が見えた。15時までには着きたいと思った山頂に20分遅れで着いたため、長居することもできず、早々に下山にかかる。

 傾斜の急なところを慎重に下り、不動沢のコルに16時20分に到着。明るいうちには下れそうだが、タクシーの運転手さんを長時間待たせているので、休憩は短く切り上げて下山を急ぐ。

 不動沢に下りる急斜面は、登りと同じく、木の根やロープに掴まって下りる。とにかく急角度で、ぐんぐん下っていく。沢に下り立つとホッとするが、もう一箇所、滝の上を通過して下るまでは安心できいない。何とか、そこもクリアして、沢に添って下っていく。中間地点で少しだけ休憩するが、タクシーの運転手さんに早めに様子を伝えたいと思い、SさんとYさんに先に下りてもらう。

 その後も、沢を何度か渡り返し、カラマツ林の中を歩いて、最後の林道に出て、皇海橋に到着した。18時5分だった。運転手さんにお詫びをして、悪路を走っていただいた。

 皇海山は、山頂から町の風景などが全く見えない山深いところに存在する。それでもかつてと違って、皇海山の麓まで車で入れる楽なコースになった。それが良いのか悪いのか分からないが、これで一つ、百名山の登頂が増えた。

記:網干

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