仙ノ倉山・平標山山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者
4名
健常者
8名
1
平成22年6月5日〜6日 仙ノ倉山・平標山 合計 12名 会員外
(賛助員含む)
障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:
6/5 平標山登山口(11:10)…林道終点(12:30)…平標山ノ家(14:30-14:50)…
   (大源太山方面散策)…平標山ノ家(16:30)
6/6 平標山ノ家(6:00)…平標山(7:10-7:30)…仙ノ倉山(8:30-8:50)…
   平標山(9:50-10:30)…松手山(11:45-11:50)…平標山登山口(13:30)
天候:
6/5 晴れ、
6/6 快晴

★6月5日
 越後湯沢駅からタクシーで登山口まで向かう。今のところ、天気はよいが、不安定な天気が続いているため、にわか雨が降らなければよいのだが。

 小学校の脇から舗装された岩魚沢林道を進む。林道の右手は、別荘地となっている。舗装が終わり、雑木林の中を歩く。新鮮な緑がとても美しい。キビタキやコルリの声を聞きながら登っていく。林道の終点でお昼にしたかったが、なかなか着かないので、途中で昼食にする。昼食後、歩きはじめると、林道終点はすぐそこだった。

 登山道に入るとすぐに水場があった。足下には、スミレがたくさん咲いていたが、たぶんミヤマスミレかと思う。コシノカンアオイの花も発見。途中で、すぐ近くでさえずっているオオルリを見つけた。逃げることなく、とても良い声を聞かせてもらった。

 ムラサキヤシオの鮮やかなピンク色の花や、チゴユリなどの花を楽しみながら登っていると、イワナシの花も咲いていた。ふり返ると、佐武流山や苗場山も見えてきた。残雪を抱いた山は、やはり美しい。小屋の近くまで登ってくると、まだダケカンバなどは新芽も出ていない。これから春を迎えるようだ。

 平標山ノ家に着き、受付を済ませてから、時間があるので、大源太山を目指すことにする。しかし、歩きはじめると、次から次ぎに高山の花たちが現れる。アズマシャクナゲ、ショウジョウバカマ、イワカガミ、ヒメイチゲ、ツバメオモト、ミヤマキンバイ、ナエバキスミレ、シラネアオイ、バイカオウレン、ムラサキヤシオなど、なかなか歩が進まず、ヘビが現れたところで、引き返そうという話が出始める。せっかくの天気だからもったいないともうことで、もう少し行ったが、大源太山の少し手前で引き返す。

 明日登る平標山には、少し雲がかかっているが、次第に薄くなってきた。ただ、仙ノ倉山にはまだ雲がかかっている。

 平標山ノ家は、新しくしっかりした小屋になっていた。私がこの小屋にはじめて来たのは、約30年前。そのころは、今の経営者の方のおじいさんが経営していたそうだ。
 夜は、満天の星空だった。明日の好天が期待できそうだ。

★6月6日
 5時半少し前から朝食をいただくことができ、6時に出発できた。今日は雲一つない快晴。南の方に富士山がかすかに見えていた。その右手には、南アルプスも見えている。そして、浅間山、草津方面の山と続き、苗場山も見えてきた。

 足下には、ショウジョウバカマがたくさん咲いている。山頂へは木の階段登りが続く。平標山の肩のようなところに着き、さらに山頂に向けて登る。仙ノ倉山の山頂がかなり近づいて見え、順調に標高を稼いでいることが分かる。苗場山と佐武流山の間に北アルプスの真っ白な山が見えてくると、もう山頂は近い。山頂に立つと、一気に新潟県側の展望が開ける。日本海側には高い山はないが、独立峰の米山とその左手には、雲の上にうっすらと佐渡島が見えていた。

 その右手には、守門方面の山、そして越後三山の八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳、その手前に巻機山、左手には平ガ岳、燧ヶ岳、至仏山、手前に、茂倉岳、一ノ倉岳、谷川岳と続き、手前に万太郎山も見える。そして、これから向かうたおやかな仙ノ倉山が佇む。富士山も朝よりよく見えるようになった。

 ここから一旦下って、仙ノ倉山に向かう。まずは階段下りから始まる。登山道の脇には、ミヤマキンバイやミネズオウも咲いている。ハクサンイチゲも、一つだけ花を咲かせはじめていた。大展望を楽しみながらの稜線漫歩。いくつかのアップダウンがあるが、ふり返ると、今登ってきた平標山とその向こうに苗場山がよく見える。とても贅沢な稜線だ。

 最後のジグザグの階段を登ると、仙ノ倉山に到着した。谷川連峰の最高峰の山頂からは、もちろん360度の大展望が待っている。谷川連峰主脈の縦走路は、仙ノ倉山の山頂から大きく下って痩せ尾根となるエビス大黒ノ頭に登り、さらに大きく下って、万太郎山に登る。そこから真っ直ぐに谷川岳に続いている。

 日光白根山や皇海山も見え、関東平野側には、赤城山、榛名山と続き、富士山もよく見えている。そして、浅間山から苗場山、手前の平標山と続く。大展望を楽しみ、名残惜しい山頂に別れを告げ、来た道を引き返す。

 平標山の山頂直下に来ると、背の高い男性がこちらにゆっくり近づいてくる。もしかして、Hさんかと思って手を振ったら、手を振り返してくれた。

 Hさんが日帰りでここまで来てくださったのだ。会えたことをよろこび、山頂に戻ると、少し早いが昼食とする。

 平標山からは、当初の計画を変更して、松手山経由で下ることにする。気持ちの良い尾根をややトラバース気味に下っていく。こちらは、タカネザクラやアズマシャクナゲが多かった。ハクサンイチゲの群落もあり、白い花をたくさん楽しめた。ナエバキスミレなどもたくさん咲いていて、とても楽しいコースだ。

 松手山の手前からふり返ると、平標山がよく見える。ただ、そろそろバスの時間が気になりはじめた。なかなか降りてこない後の3人組に気をもみながら待ち、合流した後は、下ることに専念する。この頃から、日差しが強く、風がなくなり、じりじりと暑さを感じるようになってきた。

 しかし、苗場山はグッと近づいてきて、左手には苗場スキー場もよく見える。松手山からは急な下りが続くが、がんばって下っていく。鉄塔を過ぎ、さらに下っていくと、ようやく舗装道路に飛び出した。それほど長い下りではないのだが、さすがにみんな疲れたようだ。30分ほど待って、14時5分のバスに乗り、越後湯沢に向かう。越後湯沢では、温泉に入って汗を流し、へぎそばを食べてから、新幹線で帰ることになった。

 駅構内の温泉に浸かると、日に焼けた二の腕がひりひりする。すばらしい天気に恵まれた2日間、すばらしい山を存分に楽しみ、疲れを癒す温泉に入れたことは、本当にありがたいことだ。みなさん、お疲れさまでした。

記:網干

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