唐松岳山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者(視障)
1名
健常者
3名
1
平成16年3月20日〜21日 唐松岳 合計 4名 会員外 障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:八方池山荘(5:05)…八方ケルン(5:50,6:05)…丸山ケルン(7:40,7:50)…
         稜線(8:35,9:00)…唐松岳(9:25,9:45)…稜線(10:06,10:30)…
         八方池山荘(12:25)
天候:
薄曇り

 週間天気予報はあまり良くなかったが、山行日が近づくにつれて良くなってきた。山に向かう土曜日は、時々雨の降る天気だったが、翌日の好天を確信して、わくわくする気持ちで山に向かう。
 ゴンドラリフトとスキーリフトを乗り継いで八方池山荘に着き1泊。翌日は朝が早いので、弁当を作ってもらう。

 4時起床で、出発の準備をすませ、朝食とする。すでに3時頃起きて山頂に向かったグループもいた。夜空には、サソリ座がきれいに尾を垂らしていた。
 東の空がうっすらと白みはじめていたがヘッドランプをつけて歩き始める。しかし、すぐに明るくなって、ヘッドランプは必要なくなった。右手に白馬三山、左手には鹿島槍ヶ岳が見えている。

 八方山ケルンを過ぎ、たおやかな山稜を登っていく。第2ケルンの次の八方ケルン付近で日の出となる。しばし休憩をして、写真撮影タイムだ。八方沢側の斜面は、緩やかな雪の流れと陰影が美しい。光と影が作り出す自然の美しさに見とれながら、ゆっくりと登っていく。振り向くと、頸城山群や戸隠連山、浅間山、八ヶ岳、富士山、南アルプスなどのパノラマが広がっている。

 第3ケルンの右側には、夏に見られる八方池が普通の雪原となっていた。今まで見えていた白馬岳と鹿島槍ヶ岳の他に、不帰嶮や五竜岳がよく見えるようになってきた。目指す唐松岳も見え始めてきた。

 この付近から丸山ケルンにかけてが一番きつい登りだ。下の樺、上の樺と登り、丸山ケルンまで頑張る。下の樺付近と上の樺付近にはテントが張ってあった。

 丸山ケルンからは、目指すから待つだけが間近に迫っている。五竜岳もひときわ大きく近づいてきた。稜線直下は、岩場となってくる。やせた尾根や鎖場を慎重に通過し、稜線に飛び出した。目の前には、冬の剣岳から立山、そして薬師岳などの山々が広がる。冬の剣岳とは、何年ぶりの対面だろう。天気に恵まれて対面できたことを、とても感謝したい。
 冬山とは思えないほど、稜線は無風で穏やかだった。空は薄曇りになってきたが、日も当たって暖かい。少し休み、ここからザイルを繋ぎあって行くことにする。

 我々より早く小屋を出た人たちが引き返してきた。ガイド登山なのだろう、ザイルを繋ぎあってコンテニュアスで下ってくる。振り返ると、槍ヶ岳が見え始めた。五竜岳も、どっしりとその存在感をアピールしている。山頂には9時25分到着。思ったより、非常に順調だった。
 足下に見える不帰嶮や、毛勝三山、そして日本海の海岸線も見えた。素晴らしいパノラマを楽しみ、唐松岳頂上小屋の上の広場に戻って、早い昼食にする。

 名残惜しい剣岳にしばしのお別れを言い、ザイルをつないだまま、岩場を下る。下りはやはり早い。時々シリセードを交えながら、楽しく下っていく。山スキーやボーダーが何人も登ってくる。この尾根は、スキーには最高の尾根だ。ただ、今回は、雪がクラストしていて、私などにはちょっと厳しいように感じられた。尾根上ではなく、八方沢に下っていく二人組の様子を見ていたが、さすがにうまく滑っていた。

 緩やかな尾根を快適に下り、八方池山荘に12時25分に到着。預けていた装備をもらい、スキーリフトに乗って下山する。八方で第1郷の湯に入浴し、汗を流してさっぱりする。

記:網干

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