アポイ岳山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者(視障)
2名
健常者
5名
1
平成17年5月27日〜29日 アポイ岳 合計 7名 会員外 障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:アポイ山荘(5:20)…五合目休憩小屋(7:20,7:35)…馬の背(8:30,8:40)…
         アポイ岳(9:35,10:20)…幌満お花畑(11:00,11:35)…馬の背(12:30)…
         五合目休憩小屋(13:10,13:45)…アポイ山荘(15:30)

天候:
5/27 雨
5/28 曇り
5/29 霧

 27日に新千歳空港から札幌経由高速バスで浦河に行き、浦河からタクシーで様似の民宿まで来た。高速バスは浦河駅で止まらないので、静内で列車に乗り換えた方が便利でした。

 28日は、弁当を作ってもらい、朝食前に車でアポイ山荘まで送っていただきました。車を降り、ひんやりとした空気の中を歩き始めます。センダイムシクイのさえずりがすぐ近くで聞こえました。木々はまだ芽吹きの段階で、季節がかなり遅れているように感じました。
 橋を渡り、林道から登山道に入るとすぐにエゾオオサクラソウが現れます。続いてヒメイチゲが小さな花を付け、コミヤマカタバミは、まだ蕾の状態でした。タチツボスミレ、フイリミヤマスミレ、アポイタチツボスミレとスミレのオンパレードが続きます。写真を撮りながらゆっくり登る私たちの横を、大人数のグループが追い越していきました。こちらは、花どころではない様子。でも、アポイ岳に来たら花をよく見ないと意味がないように思うのですが?

 少し急な道になってきた頃、五合目の休憩小屋に到着しました。ここからアポイ岳とこれから登る馬の背がよく見えます。麓の海も見えています。ただ、寒いので、小屋に入って休憩します。
 ここからが高山植物の本番です。アポイアズマギクやサマニユキワリが現れ、ツツジはエゾムラサキツツジでしょうか?、次々にいろんな花が現れます。黄色いキンバイは、メアカンキンバイだと思っていましたが、アポイキンバイだったようです。
 道は岩場となり、時々両手を使って登ります。展望はすばらしく、五合目の小屋から麓の海、そして浦河に続く海岸線もよく見えます。馬の背に着くと、そこからやせた尾根を通過しますが、岩場にはヒダカイワザクラやエゾキスミレなどが咲いていました。ダケカンバで覆われた山頂に到着し、大休止にします。少し北の方に行ってみると、吉田山や遠く日高の山々が見えました。山頂は雲の中でしたが、残雪を抱いた山脈が連なっています。襟裳岬方面もよく見えました。
 山頂で記念写真を撮影し、幌満お花畑に向かいます。段差の大きい岩場を下っていると、見晴の良いところで、鷹の仲間が飛んできました。トビとは少し様子が違います。大きさや色合いからノスリではないかと思いますが、どうでしょうか?
 幌満お花畑でゆっくり花を探します。フデリンドウが1輪咲いていました。それと、やっとヒダカソウに出会うことができました。しかし、監視カメラが備え付けられ、3株くらいしかなくて、盗掘する心ない人たちに怒りを覚えます。1輪だけ咲いていましたが、どこか痛々しく感じました。
 歩きにくいトラバース道を行くとツバメオモトも咲いていました。遠くでツツドリの声も聞こえます。ビンズイやヤマガラ、ウグイスの声も聞こえました。馬の背に戻り、近ツリの人たちと行き交い、五合目の小屋で昼食にします。そこから登ってきた道を下って行くと、エゾシカ3頭に出会いました。夏毛に生え替わる季節なのでしょうか? かなり毛並みが荒れていました。
 さらにオオルリの歌声やコマドリの歌声を楽しみながら下り、アポイ山荘でお風呂に入ってゆっくりしました。

 29日は、列車で浦河まで行き、バス停まで歩き、来た時と同じルートで新千歳空港に向かいました。車窓から見えたオオバナノエンレイソウ群落が見事でした。また、緑豊かな牧場でのどかに草を食べたり寝転がっている馬を見たり、河川敷がタンポポで黄色に染まっている光景など、豊かな自然を楽しんだ3日間でした。

記:網干

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