赤岳山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者
4名
健常者
11名
1
平成21年6月6日〜7日 赤岳 合計 15名 会員外
(賛助員含む)
障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:
6/6 美濃戸口(11:30)…美濃戸(12:40-13:00)…行者小屋(16:45)
6/7 行者小屋(6:20)…地蔵の頭(7:40-8:00)…赤岳(8:50-9:30)…
   行者小屋(11:30-12:25)…美濃戸(15:00-15:15)…美濃戸口(16:10)
天候:
6/6 曇り一時雨
6/7 快晴

★6月6日
 家を出る時は雨だったが、大月を過ぎる頃から次第に雨も止み、空が明るくなり、周囲の山も見えるようになってきた。
 茅野駅で、全員集合し、バスとHさんの車に分乗して美濃戸口に向かう。美濃戸口からは林道を歩いて美濃戸に向かう。足下には、クサボケやベニバナイチヤクソウが咲いている。ヤマツツジやレンゲツツジなどの木々の花も楽しませてくれる。

 おなかが空いたという声が聞こえるが、少し辛抱して美濃戸山荘で昼食とする。休憩していると、雨が降り出した。山に近づくにつれて、雨が降りやすくなってきたようだ。山荘で、お茶や野沢菜をいただき、南沢への道を歩き始める。

 雨はほどなく止み、カラマツ林を沢に添って登っていく。何度か丸太の橋で沢を渡り、少しずつ高度を上げていく。シロバナノヘビイチゴやコミヤマカタバミ、ツバメオモトなどが咲いている。少しだけコイワカガミも咲いていた。

 雨も上がり、暑くなってきたので、雨具を脱ぐ。ただ、どこかで道を間違ってしまい、沢をつめるように進んでしまった。帰りに確認したら、沢を渡って左岸側に行かなければならないところを沢をそのまま行ってしまったようだ。枯れ沢はやや歩きにくいが、方向が間違っていなかったため、しばらく歩いたところで、登山道と合流した。

 キクイタダキやメボソムシクイが近くに現れてくれて楽しませてくれる。遠くではツツドリの声もした。進行方向には、横岳の一部が見え始めてくると、行者小屋は近い。かなり時間がかかってしまったが、16時45分に行者小屋に到着する。2回の奥が私たちのスペースだった。

 落ち着いたところで、明日の予定について相談する。Tさんが登頂を止め、小屋で待つこととし、体力的に心配のあるSさんにNさんが付き添って、いつでも引き返せるよう、文三郎道を行けるところまで行くことで、了解していただく。

 夕食を食べた後、こたつに入って語り合い、早々に眠りについた。

★6月7日
 朝食は6時からということだったので、5時に起きて朝食後すぐに出られる準備をしておく。しかし、5時半から朝食を食べることができて、とても助かった。

 SさんとNさんは、朝食後、一足早く出発する。空はすばらしい天気だ。小屋の外からは、北アルプスの槍ヶ岳から穂高岳までよく見えている。

 6時20分に小屋を出発する。昨日は、登山道の一部に雪がある程度だったが、今日は雪の上を歩かなければならないところも何カ所かあった。

 地蔵尾根は非常に急傾斜だ。岩場にかかった梯子を登るようになると、ぐんぐん高度を上げていく。とにかく、転落などを起こさないように慎重に登るが、登りだったことで、ロープを出すこともなく登っていく。梯子を3箇所ほど過ぎ、鎖の付いた岩場を慎重に登り左にトラバースする。この鎖場が一番心配だったが、全員無事に通過した。

 ふり返ると行者小屋が下に見え、赤岳鉱泉も見えている。間近に赤岳の山頂も迫ってきた。阿弥陀岳と中岳もよく見えている。横岳の岸壁の向こうには硫黄岳も見えている。遠くには、蓼科山が見え、さらに遠く、北アルプスの山々から、乗鞍岳、御岳まで見えている。今日はすばらしい天気で、展望抜群だ。

 急な地蔵尾根を登り切るとそこは地蔵の頭だ。今まで見えなかった富士山が正面に見える。ここで少し長い休憩を取り、赤岳展望荘を素通りして赤岳への最後の登りにかかる。

 ホシガラスやイワヒバリ、カヤクグリなどを見つけ、残雪のあるところで、Yちゃんと遊んだりしながら、順調に高度を稼いでいく。山頂手前の肩のようなところから、一段降りてさらに登っていく。頂上小屋がすぐ左手に見えるようになると、山頂の一画に飛び出す。頂上小屋のトイレで用を足し、三角点のある山頂に向かう。すると、文三郎道から登ってきたSさんとNさんがいるではありませんか。本隊より早く山頂に着いて、頂上小屋でコーヒーを飲むという。とにかく、みんなで山頂に立ててよかった。

 雲が湧き上がってきて南東部が見えなくなってしまったが、山頂からは、権現岳の向こうに南アルプスの仙丈岳、甲斐駒ヶ岳、北岳がなんとか見えていた。山頂でゆっくり休み、記念写真を撮って下山にかかる。この下りが今回の一番のポイントだと思い、ロープを用意してきたが、山頂直下を過ぎると、転落してどこまでも落ちるようなところがなかったので、ロープは使用せずにすんだ。そのおかげで、時間をかなり稼げた。

 しかし、急な岩場であることには変わりなく、慎重に下る。岩場を過ぎると、文三郎道への分岐に到着する。山頂では一部を雲に隠していた権現岳が、しっかりと姿を現していた。横岳や硫黄岳もよく見える。

 分岐からは、赤岳西壁の下部をトラバース気味に下り、長いグレーチングの階段をゆっくりと下り、残雪のある道をスリップに気をつけて下り、ようやく行者小屋に到着した。小屋で待っていてくださったTさんと合流し、昼食タイムとする。直射日光が強く、じっとしていても暑いくらいだ。

 小屋からは、早く下りたい人や準備に手間取る人などがいて、3班に分かれて出発することになった。道に迷わないか心配はあったが、山道に慣れた人が一緒なので、準備のできた人たちには先に下ってもらう。

 最後のグループは、花の写真を撮ったりしながらゆっくりではあるけど、頑張って下る。途中で、カモシカが見つかり、全員が合流したが、再び3班に分かれて下っていく。昨日は曇り空で花が開いていなかったコミヤマカタバミが、今日はしっかりと開いて、楽しませてくれる。

 美濃戸で全員合流し、あとは三々五々林道を歩いて下る。肩の荷が下りたこともあって、この林道では、オオルリの写真を撮らせてもらったりしながら、マイペースで下らせてもらった。

 厳しい岩の道をサポートしてくださったみなさまに、深く感謝申しあげます。

記:網干

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