谷川岳山行報告 |
NO. |
日付 |
山名 |
参加者 |
会員 | 障害者 | 3名 |
健常者 | 7名 |
1 |
平成21年10月10日〜11日 | 谷川岳 | 合計 10名 | 会員外 (賛助員含む) |
障害者 | 0名 |
健常者 | 0名 |
コースタイム: 10/10 天神平(10:45)…熊穴沢避難小屋(11:45-12:10)…谷川岳トマノ耳(14:00-14:10) …オキノ耳(14:25)…トマノ耳(14:40)…熊穴沢避難小屋(16:00-16:10)… 天神平(16:50) 10/11 ロープウェイ駅(7:50)…一の倉沢(8:40-9:30)…JR巡視小屋(10:35-10:40)… マチガ沢キャンプ場(11:30-12:10)…ループウェイ駅(12:40) |
天候: 10/10 晴れ後雨一時みぞれ、 10/11 雨一時晴れ |
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★10月10日 水上駅から臨時のバスに乗り、ロープウェイの駅へ。そこで先に来ていたTさんとMさんに合流する。ロープウェイは、思ったよりも空いていて、すぐに乗ることができた。 ロープウェイで上がっていくと、明日登る予定の白毛門がよく見えてきた。その左手には、笠ヶ岳と朝日岳が見える。 ロープウェイを降り、トイレを済ませて出発する。最高の紅葉とは言い難いが、天神平も紅葉が進んでいた。時折、木道のある道を緩やかに登っていく。ふり返ると上州武尊山がよく見え、その左手には、尾瀬の笠ヶ岳と至仏山がよく見えている。 田尻尾根の登山道分岐を過ぎ、斜面をトラバースしつつ、天神尾根へと歩いていく。谷川岳が非常に立派に見えるところだ。ブナの紅葉も素晴らしい。 天神尾根は、全体的に、尾根の右側をトラバースしている。春来た時は、尾根通しに歩いたが、一箇所だけ除いて、春の方が歩きやすく感じた。 木道や木の階段歩きが続くが、一箇所、岩場のトラバースがあり、そこを慎重に通過して少し行くと、熊穴沢の避難小屋に飛び出した。春は3m以上の積雪があり、小屋が全て雪の下に隠れていたが、当然のことながら、今回は全貌を見ることができ、中で昼食を取った人たちもいた。 ここからは岩場の連続となる。全盲のMさんは、春との違いにおどろいていたが、変化のある岩の道も楽しんでいるようだった。周囲の紅葉も色合いが濃くなり、この付近が紅葉のピークのようだった。美しい紅葉を楽しみながら、岩場を登っていると、ポツポツと雨が降り出した。雨具を付けて歩くが、これ以降は、完全に雲の中に入ってしまう。 傾斜が落ち、植生保護の場所が出てくると、肩の小屋に到着する。一時期、避難小屋になったが、今は営業しているようだ。ここでは休憩しないで、山頂に向かう。残念ながら全く展望のないトマノ耳だったが、全員登頂できて良かった。 本来は、ここまでの予定だったが、オキノ耳まで行きたいという声が上がったため、行けるところまで行くことにして出発する。トマノ耳からオキノ耳までの痩せた稜線は、右側がマチガ沢となっている。降っていた雨は、あられのような、みぞれのような白いものが混ざるようになった。 肩の小屋で、オキノ耳まで行かなかったSさんとTさんと合流し、来た道を引き返す。これからは、ロープウェイの時間に間に合うかどうか、時間との勝負だ。ペースを早めて下ったが、全員ついてくる。ザンゲ岩を過ぎ、ぐんぐん下っていくと、雲の下に出て、視界が広がった。麓や上州三峰山などが日の光を受けて輝いている。すると、雲の下に太く短い虹がみえた。 先頭のAさんたちは、熊穴沢避難小屋で休まず、どんどん下っていったが、こちらは疲れて人もいたので、5分だけ休憩する。まだ1時間くらいあるので、十分に間に合うと判断した。 滑りやすい木道に注意しながら下り、ロープウェイ最終時間の10分前に到着できた。 土合山の家は、宿泊客が多く混んでいたが、私たちは、一部屋に2人ずつ寝ることができた。風呂に入って汗を流し、夕食は、蟹に舌鼓を打ち、おいしい料理を楽しんだ。 ★10月11日 Hさんに車でロープウェイの駅まで送っていただき、コーヒーの匂いに誘われ、まずはコーヒータイムとする。ゆっくりしてから歩きはじめる。登山指導センターの前を通り過ぎ、近道を使って登るが、ここは最近歩かれていないのか、あまり良い道とはいえなかった。 車道を思い思いに歩き、まずはマチガ沢の出合に着く。まむし岩の話をしたら、Aさんに登ってみろと進められたので、何とかと一緒で高いところが好きな私は、少しだけ岩を登ってみた。 さらに車道を歩いて、一の倉沢出合に到着。さすがにそそり立つ岩壁に、みんなおどろく。この頃には、日が差してきて、ぽかぽかしてきた。白毛門も見えている。こんな良い天気になって、中止にしたのは失敗だったかなと心配になってきた。でも、誰からも苦情が出なかったので、少しホッとした。 せっかくなので、一の倉沢を少し奥まで行ってみる。沢を2回ほど渡り、クライマーが使う登山道を行くが、片側が切れた滑りやすい狭い岩場があるため、全盲のMさんとSさんにはそこで待っていてもらうことにした。そこから少しだけ奥に歩いて、一の倉沢を楽しんで引き返してきた。ここをそのまま登ると、岩壁へのアプローチとなる、テールリッジから南稜テラスへと続いている。 引き返してきて、出合で待っていてくださっAさんとHさんからコーヒーをご馳走になる。と同時に、雨も降りだした。出合をあとにして、幽の沢に向かう。左手の岩には、レリーフがたくさん埋め込まれている。昭和40年前後のものが多いが、今も花が添えられていた。 雨がふっているものの、ブナの林の中は気持ちがよい。舗装道路も終わり、土の道となる。一の倉尾根を回り込むと、幽の沢だ。ここの岩壁もすばらしいが、出合からの迫力では一の倉沢にかなわない。ここを過ぎて、さらに歩き、新道に下るみちを使って降りていく。 雨が激しくなり、虹芝寮とJR巡視小屋ではゆっくりできず、すぐに下ることにする。途中では、ヒロはツリバナや、マユミの実がきれいに付き、足下には、どんぐりがたくさん落ちている。ブナの実も落ちていたが今年のものではなく、昨年落ちたものではないかと思われた。確か、ブナは3年に一度くらいしか実を付けたかったはずだ。誰かが拾った大きな実は、トチの実だった。大きな栗のようだが、長時間渋抜きをしないと食べられないそうだ。 新道からマチガ沢のキャンプ場に上がる。キャンプ場の壊れかけた竈のある屋根付きのところで、昼食とする。ここでも、Aさんにお湯を沸かしていただいて、体が温まった。旧道に上がり、下っていくと雨も上がってきた。ちょうどこの付近が、雨の切れ目なのだろう。 谷川岳山岳資料館に立ち寄り、岩登りの写真などを楽しむ。Hさんの写真が掲載された岳人もあり、HさんがしっかりとPRしていた。37kgのザックをTさんとMさんは担いでみていた。Aさんに進められて、ツキノワグマにまたがって記念写真をパチリ。 ロープウェイの駅からバスで水上に行き、近くの旅館の温泉に入って、最後は水上発のデゴイチを写真に収める。めまぐるしく変わった天気と紅葉、最後はSLまで楽しめた谷川岳でした。 記:網干 |