安達太良山山行報告
NO.
日付
山名
参加者
会員 障害者
5名
健常者
10名
1
平成22年3月13日〜14日 安達太良山 合計 15名 会員外
(賛助員含む)
障害者
0名
健常者
0名
  コースタイム:3/13 奥岳(12:20)…くろがね小屋(14:50)
         3/14 くろがね小屋(7:10)…安達太良山山頂(8:55-9:35)…
             薬師岳(10:35)
天候:3/13 みぞれ
後雪、3/14 霧

★3月13日
 家を出るときは異様な暖かさだった。上野駅に着くと、今日が最後の運行となった寝台特急「北陸」と夜行急行「能登」がホームに着いたところで、「撮り鉄」の人たちであふれかえっていた。Kさんは、記念の駅弁「北陸」を並んで買っていた。

 今回は、往復とも青春18切符で長い電車の旅となる。郡山駅で、新幹線で来たAさん、Hさんと合流する。二本松駅で車できたHさんと合流し、ジャンボタクシーなどで奥岳に向かう。運転手さんに聞いたら、今年の雪は、10年ぶりくらいの多さだという。

 あだたら高原スキー場は、日も差しているが、雨も降っている。富士急ホテルの前で出発準備をさせていただく。

 しばらく歩いていると、雨はみぞれ混じりとなる。馬車道は使わず、近道の旧道を登る。展望はほとんどないが、木々の間からゴンドラの上の乗り場が見えた。

 勢至平に着くと、風が強くなる。上から下りてきた人に聞いたら、稜線はかなりの強風だったらしい。勢至平を過ぎ、なだらかな尾根を回り込むのだが、このトラバースが、今回最も厳しかった。踏み跡が硬く締まっていて、アイゼンを付けずに登ってきた私たちは、登山靴のエッジを利かせて、キックステップで通過する。

 尾根を回り込むと、くろがね小屋が間近に見える。沢に落ちないように注意して登っていくと、くろがね小屋に到着する。小屋は、先に着いた埼玉の大人数グループが大きなテーブルですでにできあがっていた。

 私たちは、部屋に入ったあと、雪上訓練をする。結局、訓練をしたのは、若い人と女性ばかりだった。それでも、滑落停止を一人3回くらいは行った。

 食事は、お決まりのカレーだった。たっぷり食べて飲んで、団欒のあとは、ぐっすりと休むことができた。地震があったことも全く知らなかった。ただ、夜中中、強風が吹き荒れていて、翌日が心配になった。

★3月14日
 明け方になると、幾分風が弱くなり、吹き付ける回数も減ってきたので、少し安心してきた。6時に朝食を食べ、7時10分に出発する。出発したとたんに、目出帽をかぶっていない人がいたり、アイゼンが外れる人がいたり、遅れる人もいて、さすがに15人もいると、いろいろあってペースは上がらない。

 風はさすがに強いが、歩くのに支障があるほどではない。霧に包まれているが、視界も50mくらいはあるようだ。斜面をトラバースしながら登っていくと、峰の辻に出る。晴れていれば、ここから安達太良山の山頂がよく見えるところだ。今日は、視界が悪く、全く見えない。

 さらにトラバースして行き、ゴンドラ方面との分岐に着くと、山頂はすぐそこだ。山頂標識は、出っ張りの下にある。まずはそこで集合写真を撮る。ここから上の出っ張りには、空身で行くが、視覚障害者の人たちが掴まれなくなるので、視覚障害者の人たちとロープで繋ぎあって行くことにする。標高差にしたら10mくらいなので、あっという間に着いてしまった。

 一番高いところに立って、ここでも記念写真を撮る。残念ながら展望がないが、全員で山頂に立てたことがうれしい。下りは登り以上に慎重に下って、下に下りた。

 少し腹に入れて、下りはじめる。早く下るのはもったいないという感じになるが、とにかくここは、気持ちの良い広くなだらかな尾根だ。樹氷は尾根の右側だけにできている。風が右側から吹き付けるのだろう。樹氷の向こうには、和尚山が姿を見せていた。次第に日が差しはじめ、麓やその向こうの山々が見えてきた。スキーで登ってくる人たちも何人かいた。

 ゴンドラ乗り場のすぐ脇の薬師岳で休憩することにする。Hさんが湯を沸かしてくださり、Fさんがお汁粉を振る舞ってくださった。なかなか見えなかった山頂だが、一瞬だけ乳頭部分も見せてくれた。もう少しすると、山頂付近も雲が取れるのではないだろうか?

 とにかく陽光に満ちた薬師岳はとても気持ちよかった。最後はシリセードでゴンドラ乗り場に滑り降りた。スキー場の下は、青空が広がって、とても気持ちがよい。時間前に来て待っていてくれたタクシーに乗車し、二本松に向かった。

 最後は、宇都宮駅で途中下車して、多くのメンバーで餃子を食べて打ち上げとした。

記:網干

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