実施日 | 山名 | 参加者 | 会員 | 障害者 | 3名 | 健常者 | 7名 |
平成26年7月12日~13日 | 烏帽子岳 | 合計 10名 | 会員外 | 障害者 | 0名 | 健常者 | 0名 |
コースタイム: |
天気:7/12 晴れ、7/13 曇りのち雨 | ||||||
★7月12日 高速バスを小諸高原で降り、タクシーとKさんの車に分乗して湯の丸高原に向かう。台風が通り過ぎ、今日はとても良い天気だ。湯の丸高原に着き、今日泊まる花紋の前で昼食を摂り出発準備をする。
花紋をあとに、歩き始めると、右側のスキー場に青紫色の花がたくさん咲いている。それはアヤメだった。すぐに見たい気もしたが、帰りに見ることにして先を急ぐ。
湯の丸高原には冬に来ることが多かったが、今回はひさしぶりの夏。レンゲツツジの咲く5月とヤナギランの咲く8月に来たことはあるが、7月ははじめてだ。雪のないキャンプ場を過ぎると白窪湿原に着く。ここも冬は一面の雪原だが、今回は緑に覆われている。いや、よく見ると、一面にアヤメが咲いている。私がハクサンフウロなどの写真を撮っていると、みんなは先に歩いている。しかし、みんなを呼び止める。せっかくだから湿原のアヤメを見ていこうと。一面緑の中に青紫色のアヤメが無数に咲いている。こんなにたくさんのアヤメを見たのははじめてだ。木道を歩いて湿原を一周する。
再び登山道に戻って、烏帽子岳方面に向かう。湯ノ丸山の山腹をトラバース気味に歩いて行くと、目の前が開け、正面に烏帽子岳が見えてくる。さらに少し歩くと、湯ノ丸山と烏帽子岳のコルに着く。ここで、一休み。Y君は、木に登りたいというので、少し手伝って登らせてあげる。木の枝の上で、ピース。猿みたいだね。
烏帽子岳に向かって登り始めると、すぐに四阿山と根子岳が見えてくる。裾野を引いてとても端正な姿をしている。烏帽子岳への登りは、展望と高山植物の道だ。グンナイフウロ、ウマノアシガタ、ハクサンチドリ、シャジクソウ、ベニバナイチヤクソウなど、次々に現れる。ツマトリソウやゴゼンタチバナテガタチドリも咲いている。
一登りで山頂に続く稜線に出る。反対側の展望が開けるが、今日はあまり遠くまでは見えない。稜線にも多くのアヤメが咲いている。そして、岩陰にコマクサも咲いていた。今シーズンはじめて見るコマクサだ。一登りすると、さらに先に山頂がある。Kちゃんは、「エー」と嘆いている。それでも、どんどん登って行った。
ようやく山頂に着き、昼食タイムとする。遠くに残雪を抱いた北アルプスがうっすらとかすかに見える。尖った山は常念岳かと思ったが、他は山の形もよく分からない。近くに根子岳、四阿山、浅間隠山方面、湯ノ丸山、その右手に篭ノ登山、その奥に頭だけ見える浅間山、360度の展望だ。山頂には、ヒオドシチョウかキアゲハが舞っている。
下山は、登ってきた道をコルまで引き返す。コルから予定では湯ノ丸山に登って地蔵峠に下るのだが、来た道をそのまま引き返して地蔵峠に戻ることもできる。子どもたちに聞くと、特にKちゃんが帰りたいという。おばあちゃんと二人の子どもたちは湯ノ丸山に登らずに帰ることにする。
残った大人は、湯ノ丸山への登りをがんばる。背中側からさんさんと太陽光に照らされて、暑さにめげずに登っていく。背後には今登ってきた烏帽子岳もよく見えている。山頂に着き、遅れている人たちを見に行く、登ってくるのが見えた。「おーい、山頂だよ」と声をかけるが反応がない。 聞こえていないのか、聞こえていても返事をする気力がないのかなと思っていたが、聞こえていなかったようだ。自分の足音で人の声もかき消されるので、よほど大きな声を出さないと歩いている時には聞こえないようだ。
湯ノ丸山からつつじ平に下り、稜線通しにスキー場に行く。スキー場を下って行くと、そこら中に牛の糞が落ちている。慎重にくだらないと踏んでしまいそうだ。麓近くの素晴らしいアヤメの群落を楽しみながら、地蔵峠の花紋に行き、風呂に入ってくつろぐ。はじめて食べるチーズフォンデュもおいしかった。
★7月13日 早朝、カッコウの声が宿からも聞こえた。ドアが開いた時間に外に出て、カッコウやアオジの声をビデオに収める。すがすがしい早朝の鳥たちの合唱は素晴らしい。ただ、今日は曇りのち雨の予報だ。雨が少し遅れてくれれば良いのだが。
朝食を早めに出していただき、7時30分に花紋を出る。何度も泊めていただいた湯の丸ロッジはすでに取り壊されて跡形もない。少しコースを間違ったので、スキー場を登って登山道に合流する。
樹林帯を登っていくと、ようやくコマクサ岳に到着する。カラマツの梢でビンズイが何度もさえずっていた。コマクサ岳のピークを過ぎると、鉄格子に囲まれて踏み込めなくなっているコマクサの群落が現れる。10年以上前に来た時は、ぽつぽつとしかなかったが、保護のおかげでかなり増えたようだ。三方ヶ峰への分岐を過ぎ、池ノ平湿原に下って行く。この頃から雨がぽつぽつ降り始めた。この付近は、まだレンゲツツジが少し残っている。
池ノ平に降り、鏡池の前で雨具を着る。木道を歩いて駐車場に向かう。湿原にはすでにワレモコウが咲いている。初夏と秋が混在しているところが高原らしいところだ。
降り出した雨は本降りになり始めた。駐車場近くの避難所で休憩する。みなさんと相談し、雨の中を篭ノ登山に登り縦走してもおもしろくないので、このまま林道を歩いて高峰温泉まで行くことにする。高峰温泉に浸かり、疲れをいたして、ジャンボタクシーで小諸駅に向かう。
子どもたちの参加は、1日目の烏帽子岳だけだったが、多くの高山植物に出会えた2日間でした。
記:網干 |
第8回自然と親しむ子ども山登り教室(烏帽子岳)山行報告