実施日 | 山名 | 参加者 | 会員 | 障害者 | 0名 | 健常者 | 3名 |
平成26年9月20日~21日 | 谷川連峰(谷川岳~平標山 | 合計 3名 | 会員外 | 障害者 | 0名 | 健常者 | 0名 |
コースタイム: |
天気: 9/20 晴れ 9/21 快晴後曇り |
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★9月20日 上野駅から各駅停車で高崎駅に行き、さらに水上で乗り換えて、土合駅に到着。駅に着くと中学生か高校生かはっきりしないが、多くの子どもたちが一緒に降りた。張り合ったわけではないが、トップで土合駅の改札に付く。
この子どもたちがロープウェイ駅に着く前に、先に行こうと歩き始める。
3連休の初日で天気も良いが、ロープウェイは並ぶこともなく、すぐに乗れた。
ロープウェイが上の駅に着くとすぐに歩き始める。今日は、すばらしい天気だ。白毛門や笠ヶ岳、朝日岳がよく見え、その左手には、尾瀬の至仏山、笠ヶ岳が見え、その左には上州武尊山もよく見える。これから向かう谷川岳もよく見えている。
何度も登っている天神尾根を登る。紅葉はまだ早いが、ウルシは赤く紅葉していた。岩場をできるだけ手を使わずに登ろうとメンバーに伝える。できるだけ手を使わずに登ることは、一番のバランス訓練になる。バランスが良くなると、歩行が安定し、視覚障害者の人たちのサポートにもプラスになる。
しかし、ふくらはぎへの負担が増すため、Kさんが山頂直下で足をつってしまった。手を使わない歩き方が負担になったのだと思う。Tさんがすぐに漢方薬を飲ませてあげると、その後、足をつることはなかった。
ただ、小屋に着いたら、一ノ倉沢を俯瞰できるノゾキまで行こうと話していたが、Kさんは止めておくことにするという。Tさんと二人で、小屋まで先行し、荷物の一部を置いてノゾキに向かう。
トマの耳を超えたとたんに、すばらしい紅葉の山腹が広がる。オキの耳の新潟県側斜面はすばらしい紅葉だ。あとで、小屋の方に聞いたら、例年より1週間ほど早いという。今回は、とてもラッキーだった。
オキの耳を過ぎ、群馬県側を覗くと一ノ倉沢が見えるようになる。切り立った衝立岩が見える。ノゾキまで行くとテールリッジや南稜テラス付近、衝立スラブなどがよく見える。残雪もまだある。烏帽子岩南稜を登っている人も見えた。
ノゾキから引き返すが、このすばらしい紅葉を小屋で休んで見ないのでは、もったいないと思っていたが、Kさんがオキの耳まで来ていた。明日歩くオジカ沢の頭は、逆光を受けて、クマザサが光っていた。
夕食後は、肩の小屋で歌が始まり、他の登山者の人たちと交流したらしい。私はほとんど覚えていないのだが?
★9月21日 今日は5時に出発したいと話したら、小屋の方は通常6:00からの朝食を私たちだけ、4:30からにしてくださった。お湯も水も無料でいただける、こんな対応をしていただける管理人さんと水上町のみなさまに感謝です。
日の出前だが明るくなった空の下で、肩の小屋をあとに出発する。
しばらく下り、少し登り始めた頃、朝日が昇ってきた。これから登るオジカ沢の頭が真っ赤に染まり、色づいた紅葉を一層赤く染め上げている。オジカ沢の頭への登りは、次第に急になり、さらに痩せ尾根となる。鎖の付いた岩場も超えて、群馬県側をトラバース気味に行くと、オジカ沢の頭避難小屋が見えてくる。小屋の手前でピークに登る。
これから向かう万太郎山が朝日を受けて、立派な山体で佇んでいる。近そうに見えるが、山頂までは2つのピークを越えていかなければならない。
小障子の頭から大障子の頭までは、緩やかでたおやかな尾根が続く。とても気持ちよく歩けるところだ。小障子の頭を過ぎると水場への道を分ける。さらに少し行くと、少し大きめの大障子避難小屋がある。
大障子の頭からの下りは、少し岩場があるが、特に危険ではない。そしていよいよ万太郎山への登りにかかる。万太郎山も新潟県側の紅葉がすばらしい。
ここまで全く人に会わなかったが、吾策新道を登ってきた人や平標山から来た人に会うようになった。それでも、このコースは仙ノ倉山までほんの数人しか合わない静かなコースだ。
万太郎山に登ると、福島県から来た人に出会う。先週、安達太良山に登ったらしい。視覚障害者交流登山で大勢登ったことも知っていて、混雑させてしまったことを謝る。数人しか合わないコースで、先週も同じ山に登った人と出会うとは、何という偶然なんだろうか?
万太郎山からは、これから向かうエビス大黒の頭と仙ノ倉山が遮るものなく見えるようになる。振り返ると、歩いてきた谷川岳から続く稜線がよく見える。今日歩くコースのまだ半分も歩いていない。
万太郎山から紅葉の美しい尾根に向かうが、ここは両側が切れた痩せ尾根だ。ふらつかないように慎重に進む。
痩せ尾根を超えて振り返ると、万太郎山の山腹は、ここでも美しい。さらにぐんぐん下って行くと、越路避難小屋に到着する。この小屋も比較的大きく7人くらいは泊まれるようだ。ここで休憩せず、最低鞍部となる毛渡乗越に向かう。
毛渡乗越で昼食を取り、エビス大黒の頭への登りにかかる。ここも急坂が続く。昭文社の地図を見ると、エビス大黒からの下りは急坂で岩場があるということなので、いつでもロープでつなぎ合えるように、ソウンスリングを体に巻いて備える。疲れがたまってきている時間帯なので、慎重を期すこととした。
しかし、エビス大黒の頭からの下りは難なく通過する。そして、エビス大黒避難小屋から、このコースの最高峰、仙ノ倉山への登りが始まる。予定より、30分以上遅れいているが、順調に登っている。仙ノ倉山の山頂直下に来ると、すばらしい紅葉が待っていた。真っ赤に染まったもみじの中を歩くと、仙ノ倉山に到着。一気に人が増えた。
仙ノ倉山まで来ると、ここから先は全く危険なところがなく、安心して歩ける。ただ、疲れているので、気を抜かないようにすることが大切だ。
ここまでで、充分に紅葉を楽しんだと思ったら、なんと最高の紅葉はここから先にあった。仙ノ倉山と平標山の間の稜線は、一部分で真っ赤に染まって最高の紅葉を見せている。しかも登山道はその中に付けられている。この世のものとは思えないほど、美しいもみじの中を歩いて行く。ただ、この頃から仙ノ倉山が雲に包まれ、平標山も雲に包まれてしまった。
平標山の山頂に立ち、平標山の家にに下る。山の家周辺は、黄色に染まる木々が多く、わずかに染まり始めているところだった。山の家周辺は風もありとても寒かったが、下り始めると標高も下がり、暑くなってきた。ここまでの激しいアップダウンの影響か、右膝が痛くなってきた。サポーターを巻いて下って行く。ようやく林道に出て、三国街道のバス停を目指す。
予定通りのバスに乗り、越後湯沢駅で温泉に入って汗を流した。思いがけず出会えたすばらしい紅葉を胸に、乗った新幹線は、新潟行きだった。最後に飛んだハプニング。しかし、すぐに気づいて、浦佐駅で登り電車に乗り換えて、大都会へと向かった。
記:網干 |
登山知識及び技術向上コース(谷川連峰縦走・谷川岳~平標山)山行報告