実施日 | 山名 | 参加者 | 会員 | 障害者 | 0名 | 健常者 | 5名 |
平成29年10月8日~9日 | 端牆山 | 合計 6名 | 会員外 | 障害者 | 0名 | 健常者 | 0名 |
コースタイム: 10/8 廻目平(12:00)…砂防堤(13:20)…金峰山小屋(15:40) 10/9 金峰山小屋(5:55)…金峰山(6:20-7:00)…金峰山小屋分岐(7:25)…大日岩(8:45-8:55)… 富士見平小屋(9:55-10:10)…端牆山(12:05-12:30)…富士見平小屋(14:05-14:20)… 端牆山荘(14:55) |
天気: 10/8 曇り後晴れ 10/9 快晴 |
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★10月8日 小淵沢駅で小海線に乗り換える。ボックス席に座っていた2人の男性の横に座る。関西から来た2人は、山の風景のすばらしさなどを話していたが、この路線がJRの中で日本最高地点を走っていることを知らなかった。最高地点の標識や野辺山駅が最も標高の高い地点にある駅であることを教えてあげる。
2人を見送り、我々は信濃川上駅で下車する。39年まで友人と2人で甲武信ヶ岳に登ろうとしてこの駅に来たときは、ヒッチハイクで途中まで行き、さらにヒッチハイクをして梓山まで行った。思い出のある駅だ。
予約したジャンボタクシーに乗って廻目平まで行く。山に詳しい運転手さんで、五郎山などの説明をしてくれる。
廻目平はフリークライミングのメッカのようなところ。すでにそこかしこで、フリークライミングを楽しむ人たちであふれていた。我々は、まずここで昼食を摂ってからスタートすることにする。
色づき始めた木々と、鋭い岩峰などを眺めながら林道を歩く。M君は、新しく買ってもらったカメラで、写真を撮ったり、ビデオ撮影をしたりしながら歩いている。
砂防堤の先で林道は終わり。丸太の橋を渡って登山道に入る。いきなりの急登になる。カラマツ林の中を登り、順調に高度を稼いでいく。
「もうすぐ森林限界だね」と言うと、「もう何回聞いたか」とM君。子どもは鋭い!
2,300mのピークを過ぎると目指す金峰山と金峰山小屋が見えた。小屋まではあと一登りだ。今日は雲が多く、樹林帯だったこともあり、あまり風景が見えなかったが、夕食後、霧が晴れ、雲海に浮かぶ八ヶ岳と夕景が見られた。外に出て、写真を撮る。
その後は、いつもながら、他のパーティーの人たちとの交流会。六つ星山の会のYさんを知っているパーティーと同じテーブルに付く。他の一期一会のパーティーとも歌の交流会が始まる。
暗くなってきたころ、外に出るとM君がカメラを構えていた。こんな暗いところでは写真が撮れないだろうと思っていたが、帰ってきてからお母さんが写真を送ってくれた。なんと、すばらしい星空の写真ではないか。岩の上にカメラを手で固定して撮ったと言うが、星の流れから見たら10分以上固定していたはず。M君の忍耐強さに感服です。
★10月9日 明け方、外に出てみると霧に包まれていて何も見えない。ただ、かすんだ月が見えたので、それほど厚い雲に覆われているわけではないだろうと思う。
朝食を摂り、後入れの温度計を見ると5℃をさしている。この時期としては比較的暖かい朝だ。霧も取れてきて視界が広がってきている。このまま晴れてほしいと願う。
昨日、一緒に歌ったリーダーに挨拶をして出発する。登るにつれて雲が低くなり、八ヶ岳が姿を現し始めた。南アルプスも見えるようになる。石巻から来たGさんは、目の前に広がる風景に感極まったようだ。
山頂に到着すると、それまで見えていた八ヶ岳、南アルプス、御岳、中央アルプス、北アルプスの後立山連峰の他に、富士山がどーんと構えている。岩に登ると、国師ヶ岳から甲武信ヶ岳に続く、奥秩父主脈縦走路が見える。これから行く瑞牆山は、低い位置だが、個性的な鋭い岩峰が連なる。
集合写真を撮り五丈岩に向かう。この間、M君は、岩の上にあった水たまりを前景にして富士山の写真を撮っていたのだ。写真を見ると、大きな池の向こうに富士山が見えるように見える。水たまりにぐっと近づいて広角で撮ったことで撮れた写真だ。こんなアングルを見つけ出したM君に、私はものすごく感動する。これからもM君の写真は楽しみだ。
M君と一緒に五丈岩を登ってみるが、途中から足場が細かく急になったので、途中で引き返す。IさんとKさんも途中まで登っていた。
五丈岩から先の稜線は、南アルプスや八ヶ岳を見ながら歩ける展望の山道だ。途中には、足場の狭い岩場や鎖場もあり、慎重に下っていく。千代ノ吹上は、岩壁となって切れ落ちている。
砂払ノ頭には、地元の学生だろうか大勢いた。ここを過ぎると樹林帯となる。大日岩までは近そうでなかなか遠い。時間は、予定を30分ほどオーバーしている。このまま行くと予定のバスに乗れないため、大日岩に付いたときに相談し、ここから急いで下り、さらに端牆山に登ることにする。もし、間に合わない人がいた場合は、2パーティーに分かれることにする。
大日岩は、非常に大きな岩場だ。鎖場で私は足を滑らせ尻餅をつく。M君は、私が滑って転んだところを初めて見たという。
大日小屋が見えたところで、登山道は大日小屋を通っていると思い下ったが、登山道は大日小屋に下らずにまっすぐ行くらしい。時間のロスをしてしまった。下ったところを登り返し、正しい登山道を下る。
ここから富士見平小屋は比較的近く感じた。富士見平小屋で全員一緒に少し休憩し、端牆山には先行組は少し速いペースで登っていく。一度、天鳥川に下る。帰りの登り返しがきついだろうなと危惧される。
川を渡ってからは、岩場の多い道となる。鎖場やはしごも出てくる。岩の多い道は、ルートファインディングを間違わないようにしないといけない。しかし、赤テープや矢印はいろんなところにある。ちょっとやっかいなところを登らなければならないときもあった。
登っていくと大きな岩峰が見える。大ヤスリ岩の下部の岸壁だろう。さらに登ると、岩場にいるパーティーが見えた。彼らがいるところは、大ヤスリ岩の台座と言われているところ。これから3ピッチ目の人口で登る垂壁に挑むようだ。
こちらは、一般道をフウフウいいながら登る。端牆山の肩と言えるような小川山林道への分岐で昼食タイムとする。先行組は4人。NさんとIさんがゆっくり登ってきているようだ。
ザックを置いて、山頂を往復する。鎖場とロープの張られたところを登ると、山頂が目の前に現れる。山頂からの展望は、金峰山に負けないくらい最高だった。八ヶ岳が間近に見え、南アルプス、中央アルプスも見えている。北側に目を転じると、男山、天狗山、そしてその奥に浅間山が見えている。五丈岩が目立つ金峰山は、ここからはひときわ高く聳えて見える。今朝、山頂直下の小屋から来たと思うと、よく歩いたものだと思う。端牆山の岩峰群の左手には小川山も聳えている。
山頂から大ヤスリ岩を見下ろすと、さっきの2人パーティーのトップが3ピッチ目の垂壁を登っている。アブミを使っての人口登攀。フリークライミングは苦手だが、アブミなら私も得意だ。もしかしたら今でも登れるかも・・・と幻想の世界に迷い込む。そういえば、この山頂に立ったのは38年ぶり。その頃のことは全く覚えていないけど、山頂で撮った写真には大ヤスリ岩が写っていたことを思い出す。
名残惜しい山頂を後に下山にかかる。昼食を食べたところに、NさんとIさんがいた。ここでみんな一緒に写真を撮る。2人も空身で山頂に向かう。私たちは、下山にかかる。
下りはやはり早い。天鳥川を渡り、最後の登りをがんばる。そして山腹をトラバースし、富士見平小屋に到着。少し休憩して、先を急ぐ。樹林の切れたところから見えた、端牆山は岩峰を林立させる城砦のような山に見えた。
膝や右足の指が痛くなっていた私は、富士見小屋からの下りで初めてダブルストックを使ってみた。使い方が分かっていないかも知れないが、膝への負担がいくらか軽減されたように感じた。これからは、時々お世話になることだろう。
端牆山荘に到着すると、程なくバスの案内が始まる。4人は、なんとか席を譲り合って座ることができた。バスの中では、いつしか眠りの世界に。韮崎駅が近づく頃、Iさんにメールで、無事に最終バスに乗ったか確認する。無事に乗ったというメールを見て一安心。
帰りのあずさは、偶然指定席に空席があり、新宿駅まで座って帰ることができた。 今回もみなさまの協力に、ただただ感謝です。 記:網干
《参加者の感想》 2日間大変お世話になりました。金峰山、瑞牆山共に素晴らしい大展望。感動のあまり、涙が流れました。 さすがは奥秩父連峰の盟主です。あの素晴らしい景色は、言葉ではとても表すことができません。いまだ感動冷めやらず。 2つの山からたっぷりいただいたパワーで、しばらくは元気に楽しく過ごせそうです。山小屋でご一緒した方々と共に歌い、笑い、星空を仰いだ時間も素敵な時間となりました。そして感動の頂上。しかも2つ。どちらもてっぺんにたどり着き、素晴らしい景色を見ることができ大満足の2日間でした。 まさに、超気持ちいい?、なんもいえねぇ?。そんな2日間となりました。またアルプの方々と山に行ける日を楽しみにしております。感謝、合掌。 記:H.Gさん
山頂からの素晴らしい眺め、澄んだ青空に色鮮やかな紅葉、夜には満天の星空、歩きごたえのある縦走と、山の魅力を存分に味わうことができた素晴らしい山行となりました。 特に山頂からの360度の大パノラマは、どれだけ見ても見飽きることのない素晴らしい眺めでした。地図で見る南アルプスや北アルプス、八ヶ岳の山々が、本当に地図のとおりに目の前に広がっているというのは、何だか不思議な感動を覚えます。 また、八ヶ岳や北アルプスの稜線を目の前にして、まさにあの場所を3日かけて歩いたのだと思いを馳せたことは、 正洋にとって面白い体験だったのではないかと思いました。大変だった北アルプス縦走も、ここから見たら南北に連なるアルプス山脈のほんの小さな一部分に過ぎないのだなあということがよくわかります。人の小ささ、山の雄大さなど、いろいろなことを感じさせてくれたことでしょう。 もう一つ今回の山行で嬉しかったのは、正洋がのびのびと自分を出せていたように感じられたことです。アルプではみなさんが正洋の山への思いや頑張りを認めてほめてくださるので、それが正洋の大きな自信になっているような気がします。 アルプの皆様には本当に感謝してもしきれないくらいの思いです。 記:M.Kさん |
金峰山・端牆山山行報告