先週の日ノ出山に続いて、今日も好天に恵まれた。中央線の車窓からは、新雪を抱いた南アルプスが見えていた。金峰山の五丈岩も見えていた。
塩山駅に着き、バス停に急ぐ。最初は数人だったが、どんどん人が増え、100人近くの人が並んでいる。バスに乗り込み、西沢渓谷入口に向かう。
広瀬湖の周囲は、かなり紅葉していた。紅葉の中を歩けるのではないかと期待が膨らむ。渋滞はなく、西沢渓谷入口に到着した。
バスを降り、少し買い物をして出発する。林道の周囲の木々は、紅葉してきれいだ。ただ、以前来たときは、目を見張るような色づきの木々が多かったが、今回は少なく感じる。天気のよくない日が続いたことや冷え込みが少なかったことが原因だろうか? いつもながら、温暖化が心配になる。
ネトリ大橋の広場でトイレを済ませて、さらに林道を行く。田部重治の文学碑があるところで、山道に入っていく。ここからは、沢筋の道になるので、谷側に切れているところは要注意。この付近から紅葉もきれいになってくる。
二俣の吊り橋に出ると、鶏冠山がよく見えるようになる。これまでの4回ほど遡行した東沢を右に見て、西沢に入っていく。いきなり真っ赤に色づいたカエデが現れる。しかし、カメラの露出をプラス補正していたため、色が飛んで薄くなってしまった。今回の前半の写真は、ずべて露出オーバーになっていて、大失敗だった。
西沢を登っていくと、大久保の滝や三重ノ滝が現れる。淵やトロでは、エメラルドグリーンの水流が美しい。人面洞の上の河原で昼食タイムとする。上に広がる紅葉が美しい。人面洞は、よく見ると、対岸の岩が、鼻やくぼんだ目に見える。
昼食後は、さらに沢に沿って登っていく。足を滑らせて沢に落ちると命に関わるので、慎重に進む。M君と、そっと手をつないで歩き、写真を撮るときだけ、先に行って撮らせてもらう。
沢にそったコースは、何回かのアップダウンがある。滑りやすいので気をつけて行く。竜神の滝、支流となる恋糸の滝、貞泉の滝と次々に滝が現れる。母胎淵は、水流によってきれいに丸く削られた岩に囲まれた淵だ。次はカエル岩。沢に積み重なった岩がカエルのように見える。
いろんな滝を見てきて、最後に待っているのが、日本の滝100選に選ばれている七ツ釜五段の滝だ。どう見ても釜も5つしかないと思うが、語呂がよいので、付けた名前だろうと思う。しかし、本当に美しい名瀑だと思われる。滝見橋で集合写真を撮る。ただ、休憩スペースはないので、人の流れに沿って登っていく。
ここからが今日一番の登りだ。暑くなったせいか、M君が少し調子を乱したが、上着を脱いだら、すぐに調子を取り戻し、ぐんぐん登っていく。
登り着いたところが、旧森林軌道になる。ここから見えた対岸の紅葉は、なかなかきれいだった。そして、ここからネトリ大橋の手前までトロッコの軌道跡がずっと続いている。ここもM君と手をつないで歩く。
昔、トロッコを操作していた人が、トロッコと共に沢に転落してしまったことが書かれた説明板が2カ所ほどあった。この地方では、転落のことを「ころばし」と言っているようだ。展望のよい「大展望台」を過ぎると、材木を積んだトロッコの展示物がある。昔、トロッコがどんな風に使われていたのか、よく分かり、参考になった。
M君は、林道をぐんぐん歩く。2回ほど、後から来るメンバーを待ったが、休憩することなく、ネトリ大橋までハイペースで歩いてきた。ネトリ大橋でみんな合流し、西沢渓谷入口に向けて林道を歩く。予定より、30分ほど早いバスがあったので、それに乗って行くことにする。乗って見てから、そのバスは、山梨市方面に行くことが分かった。山梨市駅にも行くとのことだったので、そのまま乗って行く。
紅葉の色づきは、今ひとつだったと思いますが、好天に恵まれた小春日和の一日を楽しむことができました。
記:網干
《参加者の感想》
「久しぶりの参加になりました。長男はなかなか体調が安定しないのですが、最近の安定が本物になってきたかな、と思えるような1日になりました。滝を見たのが嬉しかったそうです。きれいな滝を間近にみて『いいな♪』と、初めて感じたのかもしれません(^o^)
西沢渓谷には五感に感じるすべてで、解放感がありました!
紅葉、マイナスイオン溢れる空気、陽射し、水の音、よもぎ餅…うまく伝えられないのですが、最高!でした…参加できて良かったです。ありがとうございました。ホームページの写真が楽しみです。」
記:F.I
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