★7月14日
今回は、当初16人の参加予定だったが、キャンセルが多く、当日の参加者は12人になった。当日は、いつも3時に起きているYさん夫妻が寝坊してしまうハプニングがある。Yさん夫妻は、新幹線で追いかけることになる。
集合場所では、Mさんが来ない。電話番号が分からず、連絡しようがない。MさんはYさんの友人なので、バスで行くことだけ伝え、集合場所を伝えていない可能性もあると思い、バス停に行ってみるとMさんがいた。これで、12人はなんとか合流できて、行くことができそうだ。
ところが、戸倉に着く頃、Fさんが肩の痛みが強くなり、今回は山には参加せず、ここから引き返すとのこと。少し前に、自転車がぶつかってきて肩を痛めたらしい。こちらもすぐにバスの時間が迫っていたため、15分ほどで来る上毛高原行きのバス停に案内したが、しっかりとバスかタクシーに乗れるようにできなくて、申し訳なかった。
鳩待峠への連絡バスになんとか乗り込み、鳩待峠に向かう。鳩待峠のバス停は、峠より少し下に移されていた。バス停に着くと、バスの中から材木の上に純白の鳩が止っているのが見えた。「おー、鳩が待っているから鳩待峠だ。」と感動する。余計なことだが、少し戻って写真を撮らせていただく。
すでに新幹線で来たIさん親子とICさん、それにYさん夫妻が鳩待峠で待っていた。山小屋で入浴できるのが17:30の夕食前までなので、自己紹介と軽いストレッチだけして、早々に出発する。
まずは山の鼻までの下り。木道や階段が続く。MNさんとKさんがなかなか下りてこない。心配になる登り返してみる。どうも、ストックのセットに時間がかかったらしい。それならと先に下り始めたが、後で人の大きな声がする。様子が分からないので行ってみると、MNさんが木の階段の板の間に足を挟まれる形で階段から落ちたようだ。一緒にいたKさんと周囲にいた他の登山者の人が心配してくれている。板に座って足を上げれば板の間から出せるので、足を上げてあげる。他の登山者に手伝っていただいて、MNさんは立ち上がることがで来た。
その後、みんなと合流したが、木道を踏み外すことが多く、私とKさんで、足の置き方を注意して下っていく。ようやく山の鼻に着いたがが、この先、長い木道を転落しないで歩くことは難しいと判断し、今日は山の鼻に臨時で泊まってもらうこととする。しかし、山小屋はどこも満員で、絶対に泊められないという。ビジターセンターに相談するが、引き返すしかないので、私が付き添ってMNさんと鳩待峠に帰ることにする。本体は、Nさんにリーダーをお願いし、みんなで弥四郎小屋まで行ってもらうことにする。
MNさんの後について、身体が右側に行かないように、ザックを持ちながら足下を見みながら一緒に歩く。ビジターセンターから話を聞いたのか、尾瀬保護財団の方が二人登ってきてくれた。男性は、MNさんのザックを背負子に付けてくれる。もう一人の女性は、途中で熱中症で横になっていた人に付き添うことになった。
MNさんは、がんばって鳩待峠まで戻ってきた。私はこれから見晴まで行くので、保護財団の方にお礼を言い、早々に山ノ鼻に向かった。途中で横になっていた方は同行の夫と一緒に登ってきていた。しかし、さらに下ると、また女性が倒れている。比較的若いグループで、5人ほどいたので、大丈夫だというので、そのまま下っていく。
山の鼻で、ビジターセンターの方にお礼を言い、無事に鳩待峠に着いたことを伝えて、見晴に向けて歩きはじめる。
ハイペースで歩くが、花が咲いていたり、野鳥がいると、写真タイムとなる。しかし、もう遅い時間。ほとんど人はいない。寝そべって写真を撮っても大丈夫。
普段は大混雑する尾瀬ヶ原をたった一人で歩けるのは、なんとも言えず、気持ちがよい。「誰もいない尾瀬(ほんとは海ですが)~♪」と口ずさみたくなる。
燧ヶ岳に向かってぐんぐん歩く。久しぶりのハイペース。しかし、もう夕食時間の17:30には間に合わない。それでもがんばって歩く。テント泊の若者たちのグループを抜き、竜宮小屋で水分補給をする。すぐに出発して見晴の弥四郎小屋を目指す。見えているけど、やはり時間はかかる。
小屋に着くと、まだ入浴できるとのこと。夕食まで15分ほどあるので、先に入ってほしいとのことなので、すぐ部屋に入ってザックを置き入浴する。汗を流すだけだがスッキリする。
他のメンバーを見つけ、合流を喜び合う。木道で転んだり、踏み外した人もいたらしい。今回は、ハプニングが相次いでいるので、明日は注意して歩きたい。
★7月15日
朝食は6時20分から。5時40分頃起きて、散歩をしてくる。朝霧が立ち上がり、少し幻想的な感じがする。朝食を食べ、小屋の前で集合写真を撮って出発する。
昨日は暑かったが、朝の尾瀬はやはり気持ちがよい。みんな快調に歩いている。足下には、コバギボウシやキンコウカが咲き、遠くでカッコウの声が聞こえる。ミズバショウは大きな葉を広げている。ところどころにある池塘が心を和ませてくれる。
竜宮からは少し遠回りして、ヨッピ橋経由で山の鼻に向かうことにする。トキソウやサワランが咲き、時々ウラジロヨウラクも咲いている。朝のうち、一部雲に隠れていた至仏山もしっかりと姿を現している。白樺とのコラボも絵になる。池塘に姿を映しているところもあった。
前回この季節に尾瀬に来たときは、ニッコウキスゲが満開だったが、今年は群生しているところにも余り咲いていない。暑い日が多くて、もう時期を過ぎてしまったのだろうか? アヤメは咲いていなかったし、カキツバタも前回より少なく感じる。気候の変化が心配だ。
ノアザミは昆虫たちに大人気。多くのコキマダラヒカゲが止っている。池塘で飛んでいたイトトンボは、ルリイトトンボのようだ。真っ赤なトンボは、日本一小さいハッチョウトンボだ。中田代三叉路を過ぎると、大混雑になる。余りゆっくり写真を撮っていられない。ここは尾瀬の銀座通りのようだ。
メンバーはみんな順調に歩いている。I君も絶好調。すいすい軽やかに歩いている。ボッカの人が100kgくらいの荷物を担いですれ違っていく。本当に大変な仕事だ。ヒョウモンチョウが舞い、コオニユリが咲いている。山ノ鼻に着くと、コオニユリも咲いていた。かなり時間があるので、ここでゆっくりすることにする。みんなでアイスクリームを買って食べていた。熱くなった身体に冷たいアイスが入ると、一瞬ではあるが、身体が冷えて気持ちよい。
ビジターセンターに、昨日、相談に乗ってくれた方がいたので、お礼を伝える。あとは、最後ののぼり。水分補給をして、ゆっくり登っていく。オオルリがさえずり、メボソムシクイがすぐ近くに現れてくれた。
鳩待峠に着き、昼食を摂る。予定より少し速いバスで戸倉に向かう。戸倉で、沼田に実家があるNさんと別れ、新幹線で帰るIさん親子とICさんとも別れる。
私たちは暑いところで待っていたが、しばらくしてすぐ近くに温泉があることに気がついた。次回、利用するときは、早めに下りて温泉に入ることにしよう。
いろいろあったけど、全員無事に下山できて、ホッと一安心。尾瀬号の高速バスに乗り込み、帰宅の途についた。
記:網干 |