月山山行報告
実施日 山名 参加者 会員 障害者 3名 健常者 3名
令和5年9月16日~17日 月山 合計 6名 会員外 障害者 0名 健常者 0名
コースタイム:
9/16 湯殿山参籠所(9:00)…湯殿山本宮(9:40-10:10)…金姥(13:00)…牛首(13:40)…月山神社本宮(15:15)…頂上小屋(15:40)
9/17 頂上小屋(7:00)…月山山頂(7:30-7:40)…仏生池小屋(9:20-9:30)…御田原参籠所(11:40)…月山八合目(12:50)
天気:
9/16 曇り時々雨・風強め
9/17 晴

 アルプとしては久々の月山山行です(前回は2012年7月)。前日に東京から高速バスで移動し、早朝の鶴岡で観光ライナーが来るまでの2時間ちょっと待ち。おまけに雨も降って気分的にもやや疲れ気味。でも観光ライナーに乗ると久々に顔を合わせたので話が盛り上がります。

 登山口となる湯殿山神社で大きな鳥居をくぐって出発です。まずは本宮を目指して歩いているとバスが追い抜いていきます。皆が「あれ?バスで行けるの?」…そうなんです。でもそこは登山に来たのですから、皆文句を言わずに歩きます。

 やがて湯殿山本宮に到着。ここでお参りするには裸足になってお祓いを受けなくてはなりません。でもせっかくなので登山靴を脱いで、参ることに。撮影禁止なので写真でお見せできないのが残念ですが、まずはお守りと人形(ヒトガタ)をいただいてお祓いを受けます。人形を水に浮かべ奥に進むと、大きな赤い岩が祭られています。そこでお参りをし、岩の横を登ります。濡れている急な坂を滑らないように登ります。熱い!温泉です。じっとしてるとやけどするのではないかと思うほどの熱さです。なかなか体験できないお参りに満足しました。しかし、登山はこれから。靴を履いてさぁ出発。

 すぐに足場の悪い道が出てきて、月光坂の難所です。まずは水の流れの上を歩く水月光。次に大きな岩が現れる岩月光。そして最後が金月光。ここは鉄梯子が続きます。傾斜もきつく、登り切った!と思うと次の梯子。ようやく登り切りホッと一息。装束場で一休みと思いますが小屋が見当たらない。どうやら小屋は無くなったようです。

 しばらく進むと湿原、池塘が現れ、見事なリンドウの群生。思わず写真タイムです。さらに清見川では心地よい水辺の風景。水を触ってみると結構冷たい。そんな変化を楽しみながら金姥を目指しますが、少し手前の草原でお昼を取りました。これが正解!金姥はくつろげるほどの広さも無く、何より雨風が酷くなり皆カッパに身を固めます。ここではとても食べられなかったことでしょう。

 さて、ここからは柴灯森まで雨風を受けながら進みます。牛首のあたりは平らで風も無くホッとしますが、ここでYKさん脚がつってしまいかなり辛そう。何とかストックを頼りに進みます。そして鍛冶稲荷神社からの最後の急登。何とか登り切ってホッとしますが、あいかわらず雨と風。本当は広大な草原が広がっているはずですが、真っ白な中を明日の晴を信じて黙々と進みます。するとぼやっと建物が現れ、ついに小屋に到着!でも中に入る前に頑張って月山神社まで進み、お参りです。今年は予定より早く閉山してもう入れないということでしたが、しっかりお参りできてラッキーでした。

 小屋の夕食は評判通り美味しく、山頂での天ぷらや山菜に大満足。朝食ではお味噌汁のお椀から2本のネマガリタケがはみ出て登場したのには思わずびっくり。ネマガリタケも美味しかったです。

 さて、二日目です。早朝は雨の滴る音や風が吹きすさぶ様子に不安な気持ちがありましたが、小屋を出るころには少し青空も見えてきて、雨もありません!でも風が強いのでカッパは着たまま出発です。

 まず昨日お参りした神社に到着すると立ち入り禁止の柵が…どうやら昨日のお参りは本当にラッキーだったようです。そこから山頂へ。ほんの少しザレタ急坂を詰めて、ついに月山山頂!かわいい山頂標識を持って記念撮影。三角点も確認しました。本当は西の方に日本海も見えるはずですが、真っ白。風も強いのでそろそろ降りようかとしたところ、一瞬にして雲が切れて目の前が開けました!写真にはよく写りませんでしたが、庄内平野と日本海を眺めることもできました。さぁ、8合目を目指して下山開始。

 降っているとどんどん晴れてきて、風も収まりとても良い天気。一面の草原、池塘群がよく見えて気分は最高です。途中白装束の方々が何やら遠くに向かってお参りしています。やがて法螺貝を一吹きして移動開始。月山神社本宮に向かうのでしょう。

 ほとんどすれ違いの無かった昨日と打って変わって、今日はぞくぞくと人が登ってきます。天気の良さに加え、登りやすいコースなのでしょう、軽装の方も多数やってきます。おかげですれ違いが相当厄介でした。危険個所は無いのですが、道が狭く、岩が多いので足の置き場に苦労することが多くありました。YOさんもSさんのサポートひもを活用する場面が増え、足を滑らせることも多くなります。YUさんもやや苦労する場面がありますが、脚の復活したYKさんやKさんの助言を得ながら降ります。後ろから追い付いてきた人をパスさせるのも場所を選びます。でも今回はバスの時間に余裕があるので、とにかく慌てずゆっくり下山しました。

 それにしても素晴らしい景色でした。他の地域では針葉樹林が広がる高度なのに、1400mしかない八合目までずっと草原が続くのです。雪田草原とも呼ばれ、東北の雪の多い日本海側に見られる特殊な景観を存分に堪能しました。

 下山後はバス・在来線特急いなほ・新幹線ときを乗り継ぎ、途中余裕を持った乗り継ぎ時間確保で8時間かけて東京に戻りました。山や仕事や酒にまつわる武勇伝などなど、色んな話で盛り上がりました。新幹線の3列シートを向かい合わせで座ったのはいつ以来でしょうか。とても懐かしい電車の旅も満喫できました。

 実は泊りの会山行初参加でありながらリーダーを引き受けてしまったために、色々と不手際がありましたが、参加者の皆さんが次から次へと気づいて対応してくれたおかげで、大きな問題なく実行することができました。本当にありがとうございました。                                                    記:萬代